Alexandrite World(アレキサンドライト・ワールド)株式会社は、ボリショイ劇場・ミハイロフスキー劇場のゲスト・プリンシパル、イワン・ワシリーエフを芸術監督に迎え、2026年7月に東京で設立されたバレエの会社です。世界トップクラスのダンサーによる公演の企画・製作、ロシア式メソッドを取り入れた教育、国際交流の3つを事業の柱にしています。

この記事では、会社が生まれたきっかけ、芸術監督ワシリーエフの経歴、3つのビジョンと事業、社名に込めた意味、そして最初の新作となる全幕バレエ『クリスマス・キャロル』日本初演までをまとめてご紹介します。

Alexandrite World株式会社の概要

商号Alexandrite World株式会社
設立2026年7月1日
芸術監督イワン・ワシリーエフ
代表取締役猪野 恵司
所在地東京都港区浜松町二丁目13番5号 2階
事業内容バレエ興行事業/教育事業/国際交流・メディア事業
お問い合わせinfo@alexandrite-world.com
Alexandrite World 代表取締役 猪野恵司と芸術監督イワン・ワシリーエフ
代表取締役 猪野恵司(右)と芸術監督イワン・ワシリーエフ(左)

始まりは、2025年8月18日のカーテンコール

Alexandrite Worldの原点は、2025年8月18日、埼玉県のウェスタ川越で行われた公演にあります。この日、引退を決意して舞台に立ったイワン・ワシリーエフを、客席は大歓声と鳴りやまないカーテンコールで迎えました。

2025年の公演のカーテンコールで観客の拍手に応える出演者たち
2025年の公演のカーテンコール

その熱に応えるように、ワシリーエフはその場で引退を撤回します。のちに「ファンの愛によって復活した伝説」と語られるようになったこの出来事から、公演はアテネやドバイなどを巡る世界ツアーへと広がりました。そして今、ワシリーエフは日本に芸術監督として腰を据え、この国から新しいバレエを生み出そうとしています。

ワシリーエフは芸術監督メッセージの中で、引退はダンサーにとって死に等しい言葉であり、自分は日本で「生き返った」と語っています。幕が下りた舞台で、のちにキャスティングディレクターを務める福田昂平に「必ず日本に帰ってくる!」と叫んだことも明かしています。

芸術監督 イワン・ワシリーエフとは

芸術監督 イワン・ワシリーエフのポートレート
芸術監督 イワン・ワシリーエフ

イワン・ワシリーエフ(Ivan Vasiliev)は、現代のバレエ界を代表する男性ダンサーのひとりです。

  • ボリショイ劇場・ミハイロフスキー劇場のゲスト・プリンシパル、名誉芸術家
  • ボリショイ史上最年少のプリンシパルとして知られる
  • ヴァルナ、モスクワ、ペルミの国際コンクールで最優秀賞、バレエ界で権威あるブノワ賞を受賞
  • ダンサーにとどまらず、脚本・演出・振付も手がける総合芸術家

幼いころにボリショイ・バレエ学校の入学試験に落ちた経験を持ち、決められた「型」にはまるのではなく「自分だけの踊り」を信じて道を切り開いてきました。高い跳躍と鋭い回転で観客を圧倒する舞台は、「最後のスーパースター」とも称されます。

Alexandrite Worldが掲げる3つのビジョン

1. 「本物」の芸術を、日本の観客に。

世界最高峰のダンサーとメソッドを日本に招き、一度きりで終わらせず、継続的に本物に触れられる機会をつくります。ワシリーエフは日本のバレエ界について、勤勉さと情熱、そして「本物」への強い渇望があると語っています。

2. 「復活の文化」を、日本から世界へ。

夢を諦めた人も、年齢を重ねた人も、愛があれば何度でも立ち上がれる。引退から舞台に戻ったワシリーエフ自身の物語を出発点に、そのメッセージを舞台を通して世界へ届けます。

3. 誰も見たことのない、心躍るバレエを。

クラシック・バレエの格式と美しさを守りながら、想像を超える新しい作品を創ります。目指すのは、子どもから大人まで、バレエを初めて観る人も心から楽しめる舞台です。

3つの事業

バレエ興行事業

世界トップクラスのダンサーを招くガラ公演シリーズと、ワシリーエフを中心とした新作バレエの企画・製作を行い、将来はワールドツアーへの展開を目指しています。これまでの主な公演に「Alexandrite Gala -炎の復活祭-」があります。

カーテンコールで並ぶダンサーたち(バレエ興行事業)
バレエ興行事業

教育事業

ロシア式メソッドを取り入れた教育プログラム「Class X」を展開しています。海外へのバレエ留学支援やダンサーのキャリア支援も行っており、現地でのサポートを含めて延べ30名以上の留学生を送り出してきました。

舞台袖から客席を見つめるダンサーたち(教育事業)
教育事業

国際交流・メディア事業

国境を越えた文化交流や共同製作を進め、そこで生まれた物語をメディアを通じて世界に発信していきます。

歴史ある劇場の客席と舞台(国際交流・メディア事業)
国際交流・メディア事業

社名「アレキサンドライト」に込めた意味

アレキサンドライトは、世界三大希少石のひとつに数えられる宝石です。太陽の光の下では緑に、ろうそくや白熱灯の光の下では赤紫に、光によって色を変える不思議な性質を持っています。

当てられる光によって表情を変えるその姿は、さまざまな役を演じ分け、踊り分けるバレエダンサーそのもの。社名には、変化を恐れず、新しい価値を生み出し続ける会社でありたいという思いが込められています。

最初の新作:全幕バレエ『クリスマス・キャロル』日本初演

Alexandrite Worldが主催する最初の全幕公演が、ディケンズの名作を原作にしたバレエ『クリスマス・キャロル』の日本初演です。ワシリーエフが振付家として初めて手がけた全幕バレエで、ミハイロフスキー劇場の正式レパートリーにもなっている作品を、日本初演に向けてリニューアルしてお届けします。ワシリーエフ自身が主人公スクルージを踊ります。

バレエ『クリスマス・キャロル』雪の街で跳躍するスクルージ
『クリスマス・キャロル』の舞台(写真は過去の上演より)
日程2026年12月5日(土)13:00/17:00、12月6日(日)13:00(公開ゲネプロ:12月4日(金)18:00)
会場MoN Takanawa: The Museum of Narratives Box1000(高輪ゲートウェイ駅 北改札口から徒歩6分)
上演時間約1時間50分(休憩含む)
料金(税込)SS席 19,800円/S席 16,500円/A席 12,100円
会場のMoN Takanawa: The Museum of Narratives 外観
会場のMoN Takanawa: The Museum of Narratives

出演者やチケットの最新情報は、『クリスマス・キャロル』公演特設サイトでご確認ください。

よくある質問

Q. Alexandrite Worldはバレエ団ですか?

A. 専属ダンサーを抱えるバレエ団ではなく、公演の企画・製作、教育、国際交流を行う会社です。作品ごとに国内外のダンサーをキャスティングして舞台をつくります。

Q. バレエを観たことがなくても楽しめますか?

A. はい。「子どもから大人まで心躍るバレエ」はAlexandrite Worldのビジョンのひとつです。『クリスマス・キャロル』はセリフに頼らず踊りで物語を伝える作品で、上演時間も約1時間50分と観やすい長さです。

Q. 留学やレッスンの相談はできますか?

A. 教育事業として「Class X」や留学支援を行っています。詳しくはお問い合わせください。

まとめ

Alexandrite World株式会社は、ファンの声援で引退から舞台に戻ったイワン・ワシリーエフを芸術監督に、「本物」のバレエを日本から世界へ届けるために生まれた会社です。光で色を変える宝石の名のとおり、これからも新しい作品と出会いをつくっていきます。まずは12月の『クリスマス・キャロル』日本初演で、その最初の一歩をご覧ください。

▶ 『クリスマス・キャロル』公演特設サイトはこちら

文:Alexandrite World編集部/写真:Alexandrite World(情報は2026年11月1日時点のものです)